【結果発表】2018年”ベスト全体曲”決定戦!!

【結果発表】2018年”ベスト全体曲”決定戦!!

本記事はアカペラ総合メディア「ハモニポン」の閉鎖に伴い、AJP編集部に移管された記事です。一部表示が乱れておりますがあらかじめご了承ください。

2018年も残り後少し、、皆様いかがお過ごしでしょうか?

Jぺいです!!

先日、こちらの記事にて開催をアナウンスさせていただいた、「2018年”ベスト全体曲”決定戦!!」ですが、

全体で50件を超える応募をいただき、その審査も無事に終了。

あとは結果発表を残すのみとなりました。

気になる結果の前に、まずは審査員である長谷川雅洋さんから全体講評をお届けします!

審査員 長谷川雅洋さんからの講評

以下原文のまま

今回この様な機会を頂き沢山の全体曲を聴かせていただきました。有難うございます。

真剣に、楽しく拝見させてもらいました。沢山の応募チームがある中で様々な観点を発見できました。
以下紹介致します。

①音を集める
まず、指揮者がいないこと。いない為、少人数のサウンドに比べて音が集まりにくく、散ってしまっているケースが散見されました。音をどこに集めるのか、集めるために僕らのようなチームには指揮者がいます。全体曲の質を高めようとするならそういった全体を見る存在が必要かと思いました。

②全体曲の質を決定するのは1番未熟な人
ソロを歌ったりフロントにいる人達はおそらく上級生で、音楽や所作に対する経験や知識があるように見受けられました。一方、後ろで歌う子たちは下級生かと思います。意識が散漫な感じが見て取れました。広いホールなどで行う場合、お客さんはこういう人達によく目がいきます。そして曲の質はこの人達が握っています。

③踊れない人が歌っている
全ての人には当てはまらないことは承知で敢えて言いますが、踊れない人が多いかなと思いました。音を、言葉をどこにどの様にはめるか。踊れない人にも踊れる人にもリズムの出し方というのがあり、ある程度踊りに造詣がある人ならすぐ分かります。動きを揃えることは心がけても、感じているリズムの質を揃えることの重要性はあまり指摘されません。それを心掛けると更に全体曲のレベルがあがると思いました。

例えば以下の動画はアメリカのクワイアの動画ですが、楕円形のリズムが感じられるかと思います。参考にしてみてください。

④英語の発音
もっと上手くなると思いました。

「母音でお金を取る」という言葉があります。

これは、英語の歌を歌う時の、発音における基本的な考え方なんですが、何より母音が重要です。また、自分が日本語で認識している発音が微妙に英語の発音と違っていたりします。区切るポイントやイントネーションも違う。そういった違いを埋めていくには日々正しい方法で適切な量練習する必要があります。これは英語圏である程度生活をしていた英語の習熟度が高い方にも有効です。

こちらに発音表記と発音の仕方を出しておきます。

動画の方はステイシーペンソン氏。RENTというミュージカルのディレクターで、様々なアーティストのボイストレーニングをしている方です。

動画1 動画2

発音表記の左上から発音していくのでそれに合わせて真似をしてみてください。

英語の歌を歌う場合には、電子辞書で単語を調べると同じ発音表記が出てきます。それを参考にして発音をすると良いかと思います。

⑤面白い
面白いという言葉には、感情が動く全ての要素が含まれています。その為、怖いも、泣けるも、踊り出したくなるも、考えさせられるも面白いに含まれます。全体曲の審査をするにあたり1番大切にしました。それを踏まえ、1位から3位までを決めました。

結果発表

3位 早稲田大学SCS/陽の当たる場所

審査員講評

ソロ含め歌唱力が1番あったのはSCS。

団体としてのレベル、意識共に高いと思いました。

出てくるソロの人数からしてその曲の最適な表現よりも、人選が優先されていると思いましたが、個々のソロ、ハーモニー共に綺麗でした。こういったミディアムナンバーを選択するチームはリズムが揺れる、主には早くなったりしがちですが、リズム隊もタイトで余裕があり、大人なサウンドでした。素晴らしかったです。

ソロの方々含めまだまだ上手くなると思いました。是非プロになって次のステージで活躍してください。期待してます。

2位 早稲田大学Choco Crunch/I want a place

審査員講評

全体曲の良さが1番出ていたのはChoco Crunch。

全応募チームの中で1番全体曲の良さが出ていました。マイクを持ったソロを用いず、パートごとの歌のみで歌っている所や、全体で歌っている所、どちらも音に力がありました。曲自体が持つ躍動感を全身で表現しながら、上の段から下の段まで一体となった表現は見ている人が動き出したくなる様な力がありました。

歌が好きという想いが伝わってきて感動しました。

1位 駒沢大学鳴声刺心/新宝島

審査員講評

発想が1番だったのが鳴声刺心。

その中で僕が最優先したことが発想だったので、鳴声刺心が1位、全体曲としての良さを優先してChoco Crunch、3位がSCSとしました。

まず、選曲が素晴らしかった。エレクトロの音楽をアカペラで表現しようという遊び心が良い。

新宝島のPVはドリフターズのオマージュ的なものですが、それを見事に再現していました。また、其々に役割を持たせたことで、役割がはっきりしている分サウンドも明確でした。

そして1位としたのは、全体曲の可能性を1番感じさせてくれたからです。

既存の素材を用いて新しいものを生み出す時、まずやることは、対象のらしさを形作っている要素を見つけて洗い出すことです。バブリーダンスであれば、ワンレン、ボディコン、MCハマー、無線みたいな携帯、テレホンカード、荻野目洋子等。

そういった要素を取り入れてコピーや模倣にならない様に注意しながら工夫していくと、ある時点でオリジナルと人が認識するものになります。

残念ながら、今回の新宝島は新しいものを作り出したというところまでは至っていないです。しかし、安易なコピーに走らずにオリジナルのものを作り出すことが出来る様な発想が随所に散りばめられていました。構成、照明、サウンドの濃淡、様々な部分に趣向が凝らされていました。そこにオリジナルな何かを作り出せる可能性を感じたのです。

なので、もう少し原曲に頼らず、また原曲を俯瞰して捉えて、何が面白いのか、新しく生み出せるものがないか検討しながら作品を作ってみてください。

世の中にないものを作ることはなかなか難しいです。でも、オリジナルを求めること。そのプロセスで、きっと人生が変わるような出会いがあります。

素晴らしかったです。おめでとうございます。

みなさま本当にありがとうございました

以下、Jぺいより

以前の記事でも綴った通り、この企画を発展させることによって、皆様のアカペラをよりハッピーにしたいと思っています。

その第一歩として開催した今回、実に50件をこえる応募、そして素晴らしい審査をしていただくことが出来、充分すぎるほど次回に繋げられるものになったと思います。

お力添えをいただいた長谷川さん、そして応募してくださった皆さん!!

本当にありがとうございました。

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