【特別インタビュー】OTONOVAアカペラグランプリ優勝バンド「たむらまろ」

【特別インタビュー】OTONOVAアカペラグランプリ優勝バンド「たむらまろ」

本記事はアカペラ総合メディア「ハモニポン」の閉鎖に伴い、AJP編集部に移管された記事です。一部表示が乱れておりますがあらかじめご了承ください。

11月14日(水)、Zepp DiverCityにて、「OTONOVAアカペラグランプリ」のファイナルが開催されました。
予選から勝ち上がった4グループの中で、壮大な演奏でオーディエンスを圧倒し、優勝したのは「たむらまろ」の皆さん!

今回の記事では、激戦を制した彼らの今の心境や、バンド結成の経緯、今後どういったところを目指しているのかなどをインタビューさせていただきました。

ステージでは真っ白な衣装に身を包み、観る者を独特な世界観へと誘う彼らですが、今回は普段どおりの服装で、素のままのお話を聞かせていただきます!

「たむらまろ」優勝インタビュー 目次

OTONOVAが終わった今の心境

――まず、先日の「OTONOVAアカペラグランプリ」での優勝、本当におめでとうございました!終わった今、どのような心境でいらっしゃいますか?

木村(2nd):そうですね…Zepp DiverCityという大舞台に立ったからこそ改めて思ったのですが、私たちが歌っていけるのは支えてくれる方々がいるからであり、そのような方々のためにもっともっといい音楽を追求し、届けていきたいと思いました。

加藤(4th):よくそんな模範解答みたいな一言が出てくるな…(笑)

――ありがとうございます。「優勝しました!」というツイートはもちろんですが、2次予選を1位通過した際のツイートも多くの方に拡散されていて、とても愛されていらっしゃるバンドなんだなと思いました。

一里山(5th):そうなんですかね。たしかに、コアなファンの方は多いような気がします。そういった意味では、アカペラを初めて聴く方が多い大会で選ばれたのはとても嬉しいです!

当日の選曲に込めた想い

――他の出場バンドがほぼ2次予選と同じセットリストでファイナルに挑んだ中、みなさんは予選とはガラッと違う選曲でしたが、どういった意図があったのでしょうか?

阿部(3rd):歌うからには聴いてくれる人のことを考えたくて、今回聴いてくれる人は誰かなと考えた時に「アカペラーじゃないぞ」と。であれば、その人たちにとって一番よく届く歌は何かということをを武久さんが考えてくれて、THE BOOMさんの『島唄』、そして『鉄腕アトム』という「誰もが耳にしたことがある曲」を選びました。

武久:代弁ありがとう(笑)10分という短い時間の中で、初めましてのお客さんに対してアピールしなければならなかったので、「合唱っぽいハーモニーのアレンジで歌う人たちです!」というのを押し出した方が「たむらまろ」らしさが伝わりやすいのかなとは思いました。

田中(Bass):あの2曲のセットリストは以前、台湾で行われた世界大会に出場して惨敗したときのものだったんです。それ以来トラウマのように感じていたので、今回でリベンジできたのかなと(笑)

結成の経緯

――今回のインタビューの前に、Twitter上で「たむらまろのメンバーに聞いてみたいことアンケート」を取っており、その中でも「どういった経緯で結成したの?」といった質問が多かったのですが…。

加藤(4th):発起人は僕と阿部ですね。もともとサークルの中で「いつか一緒に歌いたいね」と話していて、どういったバンドのスタイルが良いだろうかと僕がいくつか候補を提示して、その中で阿部が「これが良い」って選んだのがハーモニーの美しさを押し出していくようなスタイルだったんです。

――ちなみに他の候補としてはどのようなものがあったのでしょうか。

加藤(4th):他には今韓国や台湾で流行っているような、ビートボクサーを交えて、人間の声にとらわれないようなスタイルなども考えていました。たまたまサークル内にビートボックスをできる人がいて、じゃあできるかもね、ということで。結果としてはボイスパーカッションなしのスタイルになったのですが、初めは5人でやっていたんですよ。というのも、The Real Group『Words』をやってみたい、という気持ちがあって。その曲をやる上で必要なメンバーを探し、声をかけました。

加藤(4th):ただ、最終的には6人で合唱的なアレンジをやりたいという想いがありました。阿部には内緒にしていましたけど…。

阿部(3rd):私としては複雑で難しい和音の曲や、ジャズの曲とかをやりたかったんですが、結局挫折してしまって。でもその挫折を通して、「ジャズは難しくても、シンプルな和音をハモること自体は得意なメンバー」であるとわかったので、今の形に落ち着いたのかなとは思います。

社会人中心のバンドとしてやっていく上で、大切にしていること

――現在はメンバーのほとんどが社会人として働かれているとのことなのですが、学生時代と比べてバンドの中での変化などはあったのでしょうか。

加藤(4th)「メンバー一人ひとりがお互いの役割を意識するようになったこと」ですかね。学生時代は僕が結構ワンマンで引っ張っていく感じだったので…。

阿部(3rd)「加藤リーダシップ論」ね。

加藤:まあそうですね(笑)僕は「リーダーシップ」とは「先に責任を取ること」だと思っていて、自分が言い出したものについて、「こうやって準備するから歌ってくれ、そしたら楽しい思いができるからついてきてくれ、でももし楽しくなかったら自分を責めていいから」というスタンスでやっていたんです。だから楽譜も基本的に僕が書くし、メンバーに「書いて」とはあまり言わない。いろいろな雑用も自分でやる、という感じだったのですが、最近は他のメンバーも書いてくれたり、「こういう仕事は自分がやるから」とお互いに役割を意識して動いてくれたりするようになり、徐々にグループらしくなってきたのかなと思います。

――そうだったんですね。どういうことがきっかけだったのでしょうか。

一里山(5th):社会人中心のバンドになって、「どういう活動をしていきたいか」という話を真剣にしあうようになってからですかね。学生の時は週1回の練習時間が確保されてたけれど、今ではそこまで多くの時間を練習に割けない。「お互いに頑張らないと続けられない」という危機感があったから、助け合いの精神が生まれたのだと思います。

武久(1st)「惰性でやっていると終わってしまうんじゃないか」という怖さはありますね。

田中:そういう意味だと、「目標を立てるようになったこと」も一つの変化かもしれないですね。学生生活は4年間という区切りがあるけれど、社会人生活はある意味終わりがないので、何のために頑張っているのかがわからなくなってしまう。

阿部(3rd):そうそう、「まずはこれを目標に頑張っていこう」と決めて、そこに向けて練習していく。今回の「OTONOVAアカペラグランプリ」もその一つでした。

――次の目標についても既に話し合われたりしているのでしょうか。

加藤(4th):そうですね、ちょうど今年の夏くらいに、「自分たちは何をモチベーションとしてやっているのか?」という話し合いの場を設けて、その中で出た目標の一つに、小学校などの「芸術鑑賞会」に呼んでもらう、というものがあります。そのためにはアカペラを知らない方々にも我々の活動を知ってもらう必要があって、どうしたらいいかなと考え、先日私たちのホームページを作ってみました。

木村(2nd)::そのほかにも、「私たちはこういった音楽をやっています」というのを示すために、オリジナル曲があったらいいな、というのは考えていますね。

一里山(5th):そういった意味では今回のアカペラグランプリの特別賞にも、オリジナル楽曲を提供してもらえる「島野聡 プロデューサー賞」があり、密かに狙っていました。残念ながら受賞には至りませんでしたが…(笑)

メンバーそれぞれが思い描く、これからの「たむらまろ」

――最後に、皆さん一人ひとりが今後「たむらまろ」でどういったことをやっていきたい、「たむらまろ」をこういったバンドにしていきたい、など思い描いてらっしゃることがあればお願いします!

田中:僕は個人的には、「深く狭くやっていきたい」という気持ちがあります。アカペラ好きの人かどうかを問わず、「たむらまろが好き」という方々に僕らの歌を届けられる場がずっと続けばいいと思っていて、そのためにホームページも作ったし、ライブだけだと演奏を届けられない方々に向けて動画配信などもやっていきたいですね。なので、「いつでも、好きな時にアクセスできる、関われるバンド」にしていきたいなと思っています。

阿部(3rd):私は「たむらまろのメンバーで歌う時間そのものが好き」だと思っているので、形はどうあれ生涯歌い続けていたいです。できる限り。そのためにどうするかを模索中です(笑)

武久(1st):私はもともと管楽器をやっていたのですが、最近、ついに管楽器をやってきた歴よりもアカペラ歴の方が長くなってしまったんですね。そもそもはやっぱり複数人でハモるのが楽しいし、本番のステージで残響がふわっ、って残った瞬間が気持ちよくて、まだしばらくはそういった瞬間に出会える機会を手放したくないなー、と思ってます。

木村(2nd):全然違うタイプの6人で歌っている瞬間が私は好きで、アカペラを知らない人にも「たむらまろ」の音楽を知ってもらいたいと思っています。そのために、メンバーそれぞれが興味を持ったことにいろいろ挑戦していきたいです。個人的には挑戦して失敗してもいいと思うんですよ。挑戦することに意味があるし、今後はもっと新しいことをやっていきたいです。直近だと、コアなファンに刺さる曲だけじゃなくて、キャッチーな曲や、ストリートライブで演奏して盛り上がるような曲をもっとやっていきたいと考えていますね。

一里山(5th):僕はグループの中の伝道師でありたいです。木村の言うような新しいことをやってみたときに、「何やってんだこいつら?」と思われるかもしれない。その時に「これこれこういう意図があってやっているんだ!」というのを伝えていきたいです。歌に対する目的も初めと変わってきている気がしていて、もともとは歌う場所が欲しくてアカペラサークルに入ったのですが、そこから人に見てもらったり聴いてもらったりして、知ってもらえる・褒めてもらえることが嬉しくてやっているという目的になっていると感じます。アカペラをやっている人って、実は家族とか周りの人とかに「アカペラをやっている」と言えてない人が多いんじゃないかなと思っているのですが、自分は胸を張ってやっていきたいし、自分たちがやっていることを近くの人にも遠くの人にも発信していきたいし、届けられたらいいなと思っています。

加藤(4th):もちろんみんなと一緒に考えてみんなが「こういうことをしたい」というものを大切にしたいとは思いつつも、個人的には、自分の中でこの先「たむらまろ」のカラーや音楽性がどう変遷していくかのイメージがあって、それにどう導いていくか、というのを考えています。一言で言うならば「新しい音楽を追求していきたい」ということですかね。

――ありがとうございました!!

※写真左から、田中(Bass)、武久(1st)、阿部(3rd)、木村(2nd)、一里山(5th)、加藤(4th)

そんな「たむらまろ」の次なるステージは…?

今回インタビューさせていただいた「たむらまろ」の皆さんですが、2018年12月に新たなステージを控えているとのこと。

会場は福岡ですが、お近くの方はぜひ以下の詳細をチェックしてみてください!!

たむらまろ【アカペラ・クリスマスコンサート】
◆facebookイベントページはこちら

◆詳細
◾︎12月22日(土) 17:00開演
◾︎やかまし村のギャラリーにて
◾︎前売り1200円,当日1500円

◆ご予約
・お電話:0942-32-4612
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