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バンド運営がよりスムーズに!アカペラコーチングの視点から考える、メンバーの力を引き出す3つの方法

特集

※この記事は「アカペラアドベントカレンダー2020」の18日目の記事です。

はじめまして、AJP編集部員となりましたむーといいます!香川大学アカペラサークル出身のOBです。よろしくお願いいたします。

さて、アカペラを普段からしている方にとって「よりアカペラ練習の効率を上げたい!」という思いは、多くの方が共感することだと思います。

そのために僕は「コーチング」という”コミュニケーション”の観点からアプローチすることにしています。大学生のころから卒業して今に至るまで、数々の書籍から学んだこと、積み重ねた実践例や気付きを、僕なりに学んだことをまとめご紹介いたします。

普段からバンドメンバーを引っ張っていく立場にある方、バンドリーダーの方、アドバイスや講師をされている方には是非読んでいただきたい内容です。

コーチングでこんなに変わった

聞きなれない言葉かもしれませんが「コーチング」を意識することで、アカペラバンドがどのように変わったのか。私の実体験をご紹介します

1. メンバーが自発的にグループのことを考えて行動するようになった

これまでは「来月の予定決まった?」と私から投げかけて数日待ってようやくスケジュールが決まることが多かったのですが、コーチングを意識することで、私から聞かなくても時が来ればメンバーがアルバイトのシフトやゼミなどの日程を先に連絡してくれるようになりました。バンドメンバーが受け身ではなく自発的に、バンド運営に参画するようになったのです!

2. 今まで出られなかったステージに!

コーチングを意識してバンドメンバーが自発的に行動するようになった結果、「ここまで音とりしてきました!」「この曲やりましょう!」などといった動きが見られるようになりました!

僕は学生時代に金麦という洋楽グループを組んでいました。コーチング実践前は半年は2曲しかレパートリーが無かったのですが、実践後は1年で持ち曲は10曲まで増えたのです。バンドメンバー間のコミュニケーションが円滑になるだけでここまで大きな差が生まれるとは思っていませんでした。

それだけではなく、Vocal Asiaのプレイベント出演や、自分たちのラストライブを企画・開催することができました!学年もバラバラで1年半しか活動期間がない中で充実した時間を過ごせました。

「コーチング」と「ティーチング」

このように「コーチング」を意識することでアカペラバンド活動が大きく変わったのですが、一体コーチングとは何なのか解説したいと思います。

コーチングとはコミュニケーション・スキル

コーチングとは、

それぞれの個性を尊重しながら信頼関係を築き、それぞれを「自律型人材」へと育てていくためのコミュニケーション・スキルのこと

『コーチング入門』本間正人・松瀬理保 著 より一部引用

を言います。

アカペラ活動をする中で、一般的に4〜6人程度のグループを組みますが、性格も年齢も様々です。だからこそグループ活動をより有意義にする為に「コーチング」といいうコミュニケーションスキルが重要になってくるのです。

ティーチングとの違い

コーチングに似た言葉の「ティーチング」との違いも考えてみましょう。

僕は「ティーチング」とは「全員に同じ内容を同じ方法で伝えるアプローチ」と捉えています。学校の授業に似ていますね。それに対して「コーチング」とは「個々の相手に対して、それぞれ内容と方法を変えて伝えるアプローチ」だと考えます。個別指導塾などがイメージに近いです。

趣向・技術が違う上でのグループ活動ですから、「ティーチング」だけではグループ内で上達に差が生まれてしまうのは必然です。グループ活動をより有意義にする為には、ティーチングからコーチングへの移行が大事です。

コーチングで重要な3つのトピック

コーチングの重要性がわかったところで、では具体的に何を意識してどうコーチングすればよいのか。私の体験例を挙げながら、3つのトピックに分けてご紹介いたします。

①「信」

相手の可能性を「信じる」と「信頼関係」を築くことです。どんなに有用なアドバイスでも「信頼関係」が無ければ相手は聞いてくれません。「コーチング」における前提条件とも言えます。

また可能性を「信じる」というのはメンバー1人1人を観察し、現実的な信頼を寄せることです。メンバーにいきなり高い目標を求めるのではなく、コンスタントに目標を立てることが大事です。

例えば私は以下のことを行ってきました。

  1. 「ここからここまで」と練習箇所を明確に!
  2. 「一曲を通す」、「イベントで披露する」と遠すぎないゴールを設定する

②「認」

「相手の良いところを見て、心にとめる」、つまり「見+留める(止める)」が「認める」の語源です。

1人1人の持ち味・長所を、意識して探し、そこを伝えていくことが大切です。特にちょっとした進歩や変化を言葉に出すことが効果的で信頼関係の向上にも繋がります!そして「この人はきちんと自分が挑戦したことに気付いてくれるんだ」と無意識に感じてもらうことが重要です。

練習の場面でも「歌い方変えた?良いんじゃない?」「今日の○○の△△が良かった!」など具体的に伝えるとより良いでしょう。

③「任」

ある程度信頼関係が取れてきたら、色んなことを任せてみましょう!これは適材適所であればどんな小さなことでも良いです!「練習スタジオの予約」や「日程調整」など小さなお願いをすることが大切です。

手放せる仕事はどれか、どの仕事をいつ、誰に任せるかを考え、実施することで、グループの生産性を高めていくことができるでしょう。

例えば私は以下のことを行ってきました。

  1. スタジオ練習の予約のお願い(○日までと余裕を持った期日を設ける)
  2. 飲み会・打ち上げなどの会場セッティング
  3. 自分がいない時の練習の監督

僕はよく自分で仕事を抱え込みがちでした。上記の内容ができるようになってからはグループとしての生産性も上がり、空いた時間を自身の技術の向上のために使うことができるようになりました!

まとめ

①〜③の内容は「実施する」ことよりも「継続する」ことが重要になってきます。特に③の内容はグループのリーダー格の人は是非実践してみて下さい。

僕の中で学生時代の大きなテーマが「育成」でした。自身が卒業した後、一緒に組んだ後輩1人1人が自分たちでグループ活動を運営していけることが僕のサークル活動でのゴールの1つです。

今回お話した内容は、出来る限りそれぞれの項目を簡潔にまとめています。それぞれを掘り下げる内容も僕の中ではたくさんありますので、またの機会に記事を書きたいと思います。

今回の内容が少しでもグループ活動におけるヒントになれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!