【10(+1)周年インタビュー】アカペラグループ「BOSS」

【10(+1)周年インタビュー】アカペラグループ「BOSS」

こんにちは!AJP編集部のわくです。

みなさんは、京都大学CrazyClef(通称「クレクレ」)出身でハモネプにも出場されたことのある「BOSS」というアカペラグループをご存じでしょうか?
今回は、「BOSS」が今年度で10(+1)周年を迎えられたことを記念し、リーダーのかわさきさんをお呼びしインタビューをさせていただきました!

アカペラグループBOSS

京都アカペラサークルCrazyClefOBバンド。
結成当時は2回生2人、4回生2人、5回生(?)2人だったが、今はみんな仲良く社会人(ちょっと声大きめ)。コロナ禍で2年ぶりに歌ったら、なぜが少し演奏が上手くなってた。

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ゲスト:かわさきさん

2007〜12年までCrazyClefに所属。
新歓隊長や代表などを務める。個人としてもクレクレ・SCS交流ライブや3大学(京大・阪大・神大)合同ライブを主催したり、「Voices」という団体でストリートライブや合宿などを企画するなど、他サークルとの交流を盛んに行う。

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一般の人にも足を止めてもらえるバンドを組みたかった

ーーグループが結成されてから今年度で11年目とのことですが、どのようなきっかけで結成されたのですか?

かわさきさん
かわさきさん

2011年3月に行われたクレクレの春合宿に向けた企画バンドで集まったことがきっかけでした。

ーー最初は、企画バンドで集まったのですね。どのような経緯で集まったのですか?

かわさきさん
かわさきさん

元々「ストリートライブでアカペラを知らない人が思わず足を止めるバンド」をやりたいという思いがあったので、それをコンセプトに僕がメンバーを誘いました。

ーー元々そのような思いを持たれていたんですね。

かわさきさん
かわさきさん

そうですね。クレクレは月に1回ストリートライブをしていて、例会の後に機材を持って行って河原で歌っていたんですよ。クレクレって繊細な和音をハモるのが得意なバンドが多くて、それがサークルの良さでもあるんですけど、いかに綺麗で繊細に7thを鳴らしたとしても、街中で一般の人たちの足を止めるまでには至らないことも多くて。
だから、良い意味でクレクレらしくない、アカペラに馴染みの薄い人にもより伝わり易いバンドを組んで、サークルの後輩たちに「こういう音楽やバンドもアリだよ」ということを伝えたかったんです。ちょうど就活が終わり、僕にとってサークル最後の1年だったことも大きいですね。

ーー一般の人に足を止めてもらえるようなバンドを組みたいということで、どのようにしてメンバーを誘いましたか?

かわさきさん
かわさきさん

まず、そのために必要だと考えたのは「認知度の高い選曲」「リード力」「音量(特にパーカス)」「飛び道具(ボイスギター)」の4つで、それに合わせてメンバー候補を考え、声をかけていきました。

ーーなるほど、まずは必要な要素を考えてから、それに合わせてメンバーを集められたんですね。最初は企画バンドとして組まれたとのことでしたが、元々正規化は考えていましたか?

かわさきさん
かわさきさん

そうですね。正規化を視野に入れつつまずは企画として組んでみて、合宿後もみんなが正規化したいという思いを持ってくれていたので、正規化したという感じです。

ーーちなみに、グループ名の「BOSS」の由来は何でしょうか?

かわさきさん
かわさきさん

メンバーのまなみのサークル内のあだ名が「ぼす」だったことと、最初に歌った「タマシイレボリューション」がドラマ『BOSS』の主題歌だったので、そこから「BOSS」という名前になりました。

ハモネプをきっかけにライブラッシュに

ーー正規化された後はどのように活動していきましたか?

かわさきさん
かわさきさん

2011年の5月に正規化したのですが、翌年の3月には僕が大学を卒業するので1年もしないうちに解散することが分かっていて。なので、普通に練習を重ねてバンドとして実力をつけ、知名度を上げて、ライブに呼んでもらう順序を踏むには余りにも時間が足りませんでした。
なので、まずはBOSSの存在を認知してもらい、ライブ出演に合わせて実力をつけていくことが、短期間でバンド活動を充実させるために最善の道だと考えました。

ーーなるほど、まずは知名度をあげようと考えたのですね。それが、ハモネプへの出場につながりますか?

かわさきさん
かわさきさん

そうですね。ハモネプ以外にも、バンドを組んだばかりのころから、サークル内外のライブオーディションがあれば手あたり次第エントリーしてました(笑)
特にハモネプはアカペラー以外の一般の人にも見てもらう良い機会だと思ったのでその夏のハモネプに応募して、幸い本選に出場することができたので、それをきっかけに多くのライブに呼ばれるようになりました。

ハモネプ14出場時の「BOSS」のメンバーとあんぼさん

ーーテレビでの放送は知名度という点で大きな影響がありますよね。

かわさきさん
かわさきさん

年末には関西と関東をハシゴして3日間連続ライブも経験して。
曲のアレンジを担当しているのが僕一人ということもあり、バンドを組んで間もない頃からのライブラッシュで曲数が追いつかないほどだったので、偶然VOX ONEの『Respect』を全員歌ったことがあり、東京の長尺ライブで曲数が足りないから持ち曲に入れよう!ということも。

ーーBOSSのアレンジを担当される中で意識されていることはございますか?

かわさきさん
かわさきさん

一緒に歌っているからこそ、メンバーそれぞれの音域や得意・不得意を知っているので、彼らを最大限生かせるアレンジは意識しています。アレンジでメンバーのポテンシャルを最大限発揮することが、BOSSならではの魅力づくりにもつながるはずだと考えています。

ーー例えばどのような点がありますか?

かわさきさん
かわさきさん

一例を挙げると、楽器バンドの曲をアカペラで編曲するとどうしても間奏をカットする場合も多いのですが、BOSSにはメンバー・うづきによるボイスギターという選択肢があるので原曲が持っている間奏部分の良さを残したまま歌えたり。
あとは、メンバーの声域を踏まえて、特に曲のサビで意識的に和音の積みを高くしています。よく「BOSSは声量あるよね」と言われるんですけど、和音の積みが他のバンドよりも高いからこそより声が通りやすいというのもあると思います。

ラストライブ後も声をかけてもらえば全国津々浦々で歌っていた

ーー卒業の際にラストライブ「ラスボス!!」を主催されていたと思うのですが、その後も活動は続けられていましたか?

かわさきさん
かわさきさん

ラストライブもして、アルバムも作って形にも残せていたので、社会人になってから活動を続けるつもりはなかったです。ただ、有り難いことに解散後も色々とライブに呼んでもらえることがあったので、ライブごとに集まり、歌わせていただいていました。

ーーラストライブ後もお声がけいただく機会は多かったですか?

かわさきさん
かわさきさん

多かったと思います。例えば、アジアのアカペラグループが一堂に会するVocal asiaにも日本代表(社会人枠)として呼んでいただいて韓国で歌うこともありました。「The Idea of North」のメンバーが審査員として参加されていて、交流パーティーの場で一緒にお酒を飲んだり、なぜか抱き合ったり(笑)。
その交流の場で仲良くなった韓国代表のメンバーの方と仲良くなって、Vosal asiaが終わった2週間後、彼らを頼って一人で韓国旅行に行ったりもしました。
アカペラを通してこんなに海外の人とつながれると思っていなかったので、アカペラで韓国に行けたことや、現地の人たちと交流できたことはすごく良い思い出です。

Vocal asiaでは、アジア2位を受賞

ーー音楽という共通言語で、国境を越えた交流もされていたのですね。Vocal asia以外にも、色々な場所で歌われる機会はありましたか?

かわさきさん
かわさきさん

そうですね。東京・大阪・新潟・広島・奈良など、声をかけていただければ全国津々浦々、色んな場所に歌いに行きました。
現役時代は1年しか活動していなかったので、社会人になってライブにお呼ばれする中で再度「曲数が足りない問題(同じ曲ばかり歌ってしまう)」が起こり、解散後に新曲にチャレンジするという不思議な流れになりまして(笑)。今ではラストライブの時から楽譜の数が1.5倍くらいにはなっていると思います。

背徳の薔薇 主催ライブ「背徳の饗宴」での写真

ーー社会人になられた後も、持ち曲を増やされているんですね。集まって練習もされているのですか?

かわさきさん
かわさきさん

僕が東京に就職して、他のメンバーも関東と関西にわかれていたので、定期練習はしていなかったです。アルバムの音源を聴いて当時の響きを思い出したり、ライブ当日にその場で練習したりしていました。

ーーその場で合わせてみて、調整をされていたのですね。コロナ禍に入った後は歌う機会は減りましたか?

かわさきさん
かわさきさん

色んな対面ライブが中止になったこともあり、ライブに出ることは無くなりましたね。ちょうど今年の春にクレクレの新入生歓迎ライブにOBバンドとして呼んでもらえたんですけど、それが2年半ぶりに歌う機会でした。

10(+1)周年ライブは直接体でアカペラの響きを感じられる場にしたい

かわさきさん
かわさきさん

春に行われた歓迎ライブはコロナ禍の配慮もあって、出演者はライブハウスで演奏したんですけど、無観客で配信するという形でした。
ただ、やっぱりBOSSの演奏は生の音を直接、体で響きを感じてもらうことで本領を発揮すると思っているので。コロナ禍でリアルの場でアカペラを聴く機会が減ったからこそ、生で音楽を感じる機会を現役のみんなにもっと経験して欲しいと考え、今「10(+1)周年ライブ」を企画しています。

ーーそのような想いがあって、今「10(+1)周年ライブ」を企画されているんですね。

かわさきさん
かわさきさん

そうですね。あとは、バンドメンバーのライフステージが変化する時期でもあって、例えば結婚したり子どもが生まれたりすると、なかなか6人で集まることも難しくなってくると思うんですよね。
もちろん、これからも自分たちのペースで歌っていきたいとは思っているんですけど、活動の一つの節目として、区切りの場を作りたかったという想いもあります。

ーーなるほど、自分たちにとっての節目となるようなライブでもあるんですね。「10(+1)周年ライブ」では、他にどのようなバンドが出演されるのですか?

かわさきさん
かわさきさん

まずは、自分たちと同じクレクレOBバンドの「Evans’ blue」です。同じように今年の春の新入生歓迎ライブで演奏していたんですけど、「Evans’ blue」の人達も対面で生の響きを感じてほしいという想いを持っていて。彼らはフィンランドのプロアカペラグループ「Rajaton」のカバーをしているバンドなんですけど、プロアカカバーの最高峰だと思っています。

KAJa!2017 Evans’blue の演奏
かわさきさん
かわさきさん

あとは、京都大学CrazyClefから「タビノネ」、 同志社One Voicesから「ピニャんこ倶楽部」、立命館Clefから「ニコラシカ」と、現役生3バンドが出演してくれます。

ーーOBバンドから現役バンドまで、幅広く出演されるのですね。「10(+1)周年ライブ」は来月行われるとのことで、とても楽しみです!

BOSS結成10(+1)周年ライブ 『こんなに大きくなりました〜えばぶさんもいっしょ〜』

◆日時:11月12日(土)16:15開場/17:00開演

◆会場:京都MOJO

◆チケット料金(ドリンク代別)

一般:2500円

大学生:1800円

新入生(高校生以下含む):1500円

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