複数人で同一のメロディを歌うこと、もっとわかりやすく言うと「ハモらずにみんなで同じメロディを歌うこと」。特にその場にいる全員で同じメロディを歌うことは「斉唱」と呼ばれ、国歌や校歌などを歌う時に用いられる。逆にハモることは「重唱」と言う。
高音パートと低音パートがオクターブ違いで同じメロディを歌うのもユニゾンである。
ハモらないからこその魅力
様々な個性を持った声が同じメロディの上に乗ることで生まれる独特の響きや広がり。ハモっていないからこそ味わえる感動もたくさんある。
例えばアカペラクリエイター・とおるすさんのアレンジは、ユニゾンで幕を開けるパターンが多い。
とおるすさんの動画では、毎回様々なボーカリストが素晴らしい歌声を披露してくれるが、最初に全員のユニゾンがあることでわくわく感がより高まる。アレンジにおいてもユニゾンを効果的に使うことは重要だ。
アカペラだからと言って何でもかんでもハモれば良いというものではない。ハモることを極めていくと「ユニゾンを美しく響かせることこそ一番難しい」ともいわれるほど。「ハモらないこと」も含めて「ハモり」であるとも言える。ユニゾンの奥深さを味わうと、アカペラ生活がより楽しくなるだろう。
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