音楽経験ないけど、アカペラアレンジに興味あるけど、よくわかんないけど、なんとかコードを理解したい人が助かるかもしれない記事。

音楽経験ないけど、アカペラアレンジに興味あるけど、よくわかんないけど、なんとかコードを理解したい人が助かるかもしれない記事。
この記事は、「アカペラアドベントカレンダー2024」の6日目の記事です。

みなさんこんにちは、よっさんです。

本記事ではタイトルにあるように

  • 音楽経験はない
  • アカペラアレンジに興味ある
  • 練習中にみんなの会話に少しでもついていきたい
  • いろいろ調べたけどわかんなくて学ぶの諦めたことがある
  • みんながオススメするSoundQuest読んだけどチンプンカンプン

そんな人がまずはコードを理解する上で、役に立つかもしれない記事を書きます(役に立たないかも)

目次

わたしはこんな人です

2010年の大学入学からアカペラを始めましたがそれまで音楽経験はゼロ。でも、編曲に興味があったということもあり、編曲と向き合いまして(そしてしっかりと留年して)、今では編曲の依頼も受けることもあります。

最近の提供楽譜ですと、

  • 伊達アカ2024 BOD受賞の月島パンサー「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」
  • 仙台アカペラフェス2024 ずっきー賞受賞のマスカルポーネ「つつみ込むように…」

があります(受賞おめでとうございます!)

この記事ではコードビギナーに向けて書きます。

音楽未経験者にとって「初心者でもわかる!編曲!」みたいな書籍を読んだって、??????なんですよね。全く知らないアラビア語を読んでいる感覚でもあるし、数学ⅢCの青チャートを読んでいる感覚でもあります。

だからこそ!ここでは難しい言葉や専門用語はできるだけ使わずに、ざっくりと、超 超 ざ っ く り とコードについて解説してみます。

※注意ざっくり解説、わかりやすさ重視なので正しくない表現もたくさんあります。特にアカデミックに音楽を学ばれている方にとっては情報を修正したいものばかりかもしれませんが、ご了承ください。本来いれるべき注釈も省いています。

この記事を読むとこんな会話がわかるようになります

  • ここのコーラス、ルートがもっと聞こえても良いかも?
  • Dの音もっと出したほうがキレイになるから、D出し目で
  • 原曲だとここのコードCだけど、7thも聞こえない?
  • 最後の和音がadd9thだとありきたりでつまらなくね
  • もっと1,5がハマるはずだから、真ん中抜いて練習しよう
  • コードを1つ上に展開したほうが横の流れキレイじゃない?

※逆に言えば上記の会話が理解出来る人はこの記事は読む意味がないです。

この記事の読み方

この記事のゴールは「コードを見ただけで構成音がわかるようになる」です。ゴールに向かって、覚えたほうがよい知識・考え方を書いていきます。知っている知識は飛ばしてOKです。

  1. 覚えなきゃいけないこと
  2. コードの法則をみつける実践

この2つに分けて書いていきます。

覚えること①:ド=C

「ドレミファソラシド」をなぜか「CDEFGAB」と呼びます。数字で置き換えることもあります。

ファ
CDEFGAB
1234567

ドレミ表記がイタリア語、CDE表記が英語とか、言語の違いあるみたいだけどそんなの忘れていいです。

もうこれは何も考えずに暗記です。ド=Cです。

普通は「ABCDEFG」だろ!
なんで「CDEFGAB」なんだよ!
順番が変だろ!

と思いますよね。わたしも最初思いました。
(これには理由があります)

でもそんなことはどうでもいいんです。
いいですか、ド=Cです。これは覚えてください。

覚えること②:コードは3つ以上の音の塊

3つ以上の音の塊をコードっていいます。スマホアプリでもいいので鍵盤を開いてド・ミ・ソを押してください。これが「Cメジャー(シーメジャー)」というコードです。

ちなみに「ソ・ミ・ド」も「ミ・ド・ソ」もまた「Cメジャー(ド・ミ・ソ)」です。つまり音の順番、重なり方が変わっても構成音が一緒であれば同じコードです。
ちなみにpart2「C」とだけ言われたら、ドミソで構成される「コード」のことを言っているのか、C=ドで「ド」のことを言っているのか判断がつきません。文脈と雰囲気から察する必要があります。めんどくさいね。

覚えること③:コードの基本構造

コードの基本的な形

コードは【基本コード+オマケ装飾】という構造になっています。
例えばこんな感じ

  • A・・・基本コード「A」+ オマケ無し
  • Cadd9・・・基本コード「C」+ オマケ「add9」
  • D7・・・・基本コード「D」 + オマケ「7」
  • Bsus4・・・基本コード「B」 + オマケ「sus4」

基本コードの種類

C、D、E、F、G、A、Bの7種類だけです。

※他に#や♭がついたC#,E♭なども基本コードですが、表記がめんどくさいのでここでは一旦省いちゃいます。

よく出てくるオマケの種類

  • M / Maj / △(メジャー)
  • m / -(マイナー)
  • 7 / 7th (セブンス)
  • M7 / Maj7th(メジャーセブンス)
  • sus4(サスフォー)
  • 9 / 9th(ナインス)
  • add9(アドナインス)

(同じ意味なのに何故か複数の表記方法があります。統一してほしいよね!)

【実践】コードを声に出して読めるようになろう

意味や構成音はさておき、まずは声に出して読めるようになろう!

例題

コード分解すると読み方
CCシー(or シーメジャー)
Dadd9D + add9ディーアドナインス
EmE + mイーマイナー
F△7F + △7エフメジャーセブンス
G7G + 7ジーセブンス
Am7A + m + 7エーマイナーセブンス
B7sus4B + 7 + sus4ビーセブンスサスフォー

しっかり音読できました?なんとなく読めるようになったら自分に👏しましょう。自己肯定感を爆アゲで。

【実践】コードのルート音を見つけよう

コードには規則があります。規則を理解すればコードの理解が一気に進みます!こういうコード表を丸暗記する必要もないんです!(昔のわたしは丸暗記しようと頑張ってたなあ~)

ここでは「ルート音を見つける方法」について順を追って解説するよ!

そもそも「ルート音って何?」と思うかもしれませんが覚えなきゃいけない知識の1つです。コードには必ずルート音と呼ばれる役割の音が存在します。

「コード」と「構成音」の例をいくつか紹介するので、そこから何かしらの法則を見つけよう!そこに「ルート音」が隠れています!キミはどの段階で気付けるかな!!お兄さんと勝負だ!

STEP.1 コードと構成音を並べよう

以下の表は覚えなくていいです。まずはコードとその構成音を並べます。

コード構成音
Cド ミ ソ
Dレ ファ# ラ
Eミ ソ# シ
Fファ ラ ド
Gソ シ レ
Aラ ド# ミ
Bシ レ# ファ#
この表を言い換えてみようCコードは「ド・ミ・ソ」の音で構成されている。
Dコードは「レ・ファ#・ラ」の音で構成されている。


この「構成音」を覚えること①:ド=Cに従って、CDEFGABのアルファベット表記にしてみます。

STEP.2 構成音をCDE表記にしよう

コード構成音
ドレミ
構成音
CDE
Cド ミ ソC E G
Dレ ファ# ラD F# A
Eミ ソ# シE G# B
Fファ ラ ドF A C
Gソ シ レG B D
Aラ ド# ミA C# E
Bシ レ# ファ#B D# F#
この表を言い換えてみようCコードは「C・E・G」の音で構成されている。
Dコードは「D・F#・A」の音で構成されている。

・・・・

 

・・・・

 

・・・・

 

あ!

 

・・・・

 

コードの名前構成音の最初の音が同じだ!

つまり

コード構成音
ドレミ
構成音
CDE
Cド ミ ソC E G
Dレ ファ# ラD F# A
Eミ ソ# シE G# B
Fファ ラ ドF A C
Gソ シ レG B D
Aラ ド# ミA C# E
Bシ レ# ファ#B D# F#
この表を言い換えてみようCコードは「C・E・G」の音で構成されている。
Dコードは「D・F#・A」の音で構成されている。

気がついた方いますか?はなまるあげちゃいます🙆‍♂️
コード名コード構成音の1つ目の音が一緒になっているんですね。

この青文字になっているコードの1つ目の構成音ルート音といいます。

つまりCコードはCをルートに「E・G」を重ねた3和音。
DコードはDをルートに「F#・A」を重ねた3和音。

…といえるいうわけです。

表にルート音も書いてみよう

ここまでの話を表にまとめるとこういうことですね。

コード構成音
ドレミ
構成音
CDE
ルート
Cド ミ ソC E GC
Dレ ファ# ラD F# AD
Eミ ソ# シE G# BE
Fファ ラ ドF A CF
Gソ シ レG B DG
Aラ ド# ミA C# EA
Bシ レ# ファ#B D# F#B

つまり以下のように言えます。

  • CコードはCから始まる3つの音の塊
  • Cコードはドから始まる3つの音の塊
  • CをルートにしたコードがC
  • ドをルートにしたコードがC
  • Cコードのルート音はC
  • Cコードのルート音はド
おまけアカペラでいえば原則的にベースボーカルが出す音はルート音です。
トップコーラスが「ソ」、セカンドコーラスが「ミ」、サードコーラスが「ド」を歌っている場合(つまりコーラス隊が奏でるコードは「C」の場合)、きっとベースボーカルは「ド」を歌っているはずです。

この章のまとめ

コードネームとルート音は同じになる。
CコードはCをルートにした3和音。Dコードはレをルートにした3和音。

覚えること④:「キー」を知ろう

コードの構成音を知るためには、事前に「キー」という知識が必要。ここではキーについて学びましょう。これまでのアカペラ人生で「キー」って聞いたことありますよね?🤔

STEP.1 ドレミファソラシドの法則を知る

まずは鍵盤を見てみましょう!

ごく一般的な、見慣れた鍵盤ですよね。

ここで半音の数に注目します。

ド→レに移動するときに半音何個分あるのか考えてみると…

ド→レは半音2個分ですよね。
ドに半音+2するとレになる。

※「半音」がよくわからない方は半音=鍵盤だと思ってもらっていいです。「ドから鍵盤2つ目がレ」ということです。

同様にミ→ファを考えてみると

ミ→ファは半音1個分
ミに半音+1するとファになります。

これをドレミファソラシドのすべてで調べてみると

こう言えますね。
ドレミファソラシドはそれぞれ+2 +2 +1 +2 +2 +2 +1で半音が増えていく

表にまとめると以下のようになります。

半音の増加数
+2
+2
ファ+1
+2
+2
+2
+1

ここでは「ドレミファソラシド」には「+2 +2 +1 +2 +2 +2 +1」の法則があることを覚えてください🙆‍♂️

※+2+2+1+2+2+1は覚えたほうがいい知識だけれど、もしも覚えるのが大変だったら鍵盤を弾きながら計算できるようにしよう!(やっていればそのうち覚えます)

STEP.2 ドレミファソラシドを1234567に変換しよう

覚えること①:ド=Cに従って、「ドレミファソラシド」を「1234567」の表記に変えます。ややこしいけれど頑張りましょう。

数字半音の増加数
1
2+2
3+2
4ファ+1
5+2
6+2
7+2
1+1

STEP.3 ミを基準に1234567を割り振る

この「+2+2+1+2+2+2+1」の法則を「ミ」を基準に考えてみましょう。鍵盤で弾いてみよう!


答えは…

こうなりますね。
ミから始まって+2+2+1+2+2+2+1で半音が増えていることがわかります。

ここで実際にキーボード「ミ・ファ#・ソ#・ラ・シ・ド#・レ#・ミ」と弾いてみると「ドレミファソラシドじゃないけどドレミファソラシドって感じ」がしませんか?(伝わる?この感覚)

ミを基準にした1234567を表にまとめると以下になります。

数字半音の増加数
1
2ファ#+2
3ソ#+2
4+1
5+2
6ド#+2
7レ#+2
1+1

…ここまでついてこれました?🤔

STEP.4 ラを基準に1234567を割り振る

STEP.3と同様に「ラ」を基準に「1234567」を弾いてみましょう。

そうすると…

こんな表になりますね。

数字半音の増加数
1
2+2
3ド#+2
4+1
5+2
6ファ#+2
7ソ#+2
1+1
これがキーだ!このように「+2 +2 +1 +2 +2 +2 +1」の法則を適用する最初の基準になる音をキーと呼びます。そしてこの法則で並んだ1234567をスケールと呼びます。

ここまでに扱った3つの鍵盤を振り返ろう

上記のSTEPで扱ったドから始まる1234567、ミから始まる1234567、ラから始まる1234567をそれぞれ再度確認してみましょう。

最初のこれはKey = Cといえます。

「ド=C」を基準(キー)にした1234567 → Cメジャースケール

ミを基準にしたこれはKey = E。

「ミ=E」を基準(キー)にした1234567 → Eメジャースケール

ラを基準にしたこれはKey = A

「ラ=A」を基準(キー)にした1234567 → Aメジャースケール

この章のまとめ

  • +2 +2 +1 +2 +2 +2 +1の間隔で並んだ1234567をスケールと呼ぶ
  • スケールの基準になる最初の音をキーと呼ぶ
おまけ:余裕があったらCDEFGABのそれぞれをキーにした1234567を弾いてみましょう🙆‍♂️
→ 正解はこちらのサイトで見れます

【実践】コードの構成音を見つけよう

コードのルート音をみつけようで学んだように、コード表記を見ればすぐにルート音がわかりますよね。

復習・Cコードのルート音はC(ド)
・Eコードのルート音はE(ミ)
・Aコードのルート音はA(ラ)

この章では、ルート以外の他の構成音はどのように判断するのかを学んでいきましょう!

(コード構成音にも法則があります。コード表を丸暗記する必要はないんです!)

ここまでに学んだ3つのスケールとコード表から構成音の法則を見つけよう

ここまで読んだみなさんに、突然ですが問題です!
ここまでに解説した3つのスケール(Cメジャースケール、Eメジャースケール、Aメジャースケール)と、コード表から、構成音に関するある法則をみつけてみてください!

「ド=C」を基準(キー)にした1234567 → Cメジャースケール
「ミ=E」を基準(キー)にした1234567 → Eメジャースケール
「ラ=A」を基準(キー)にした1234567 → Aメジャースケール

コード構成音
ドレミ
構成音
CDE
ルート
Cド ミ ソC E GC
Eミ ソ# シE G# BE
Aラ ド# ミA C# EA

・・・・

 

・・・・

 

・・・・

 

(Cコードの構成音はドミソ。Cメジャースケールでいうと①③⑤の音だなあ…)

 

・・・・・

  

あ!

・・・・

どのコードも①、③、⑤番目の音で構成されている!

↓↓↓

Cコード(ド、ミ、ソ)

1音目(ルート音)のドから数えて③=ミ、⑤=ソの音

Eコード(ミ、ソ#、シ)

1音目(ルート音)のドから数えて③=ソ#、⑤=シの音

Aコード(ラ、ド#、ミ)

1音目(ルート音)のドから数えて③=ド#、⑤=ミの音

コードの構成音を簡単に見つける3ステップ

  1. コードのルート音を見つけます。
    例)Aコードの場合→ルート音はA(ラ)
     
  2. ルート音をキーにした1234567を弾いてみます
    例)ラを基準に+2+2+1+2+2+2+1
    →ラ、シ、ド#、レ、ミ、ファ#、ソ#、ラ
    「ラ=A」を基準(キー)にした1234567 → Aメジャースケール
  3. コードのルールに沿って必要な番号をピックアップ!
    例)Aコード → 1+3+5 → ラ+ド#+ミ
    1音目(ルート音)のドから数えて③=ド#、⑤=ミの音

この章のまとめ

コードの構成音は、1(ルート)+3+5の関係になっている!

※もうちょい細かく言うと、ルート=キーとしたときの1+3+5の関係

コード構成音構成音ルート
Cド ミ ソ1 + 3 + 5C
Dレ ファ# ラ1 + 3 + 5D
Eミ ソ# シ1 + 3 + 5E
Fファ ラ ド1 + 3 + 5F
Gソ シ レ1 + 3 + 5G
Aラ ド# ミ1 + 3 + 5A
Bシ レ# ファ#1 + 3 + 5B

ここまで理解できればもうコードはほとんどクリア!意外とあっさりでしょ?違う?やっぱり難しい?
実際に鍵盤で弾いてみてよう🙆‍♂️

念の為:ここまでに理解したこと

  • C=ド
  • コードは「基本コード+オマケ」でつくられる
  • +2+2+1+2+2+2+1の間隔で並んだ音をスケールと言う
  • スケールの基準になる音をキーという
  • コード名とルート音は同じになる(CのコードのルートはC)
  • 基本コードはルートをキーと見立てたときの1+3+5の音で構成される

覚えること⑤:オマケ装飾の種類を知る

この章では「よく出てくるオマケ装飾」でもやった金魚のフン達にはどのような意味があるのか、それらによってコードの構成音がどう変化するのか確認してみよう🙆‍♂️

基本コードは「1+3+5」だけれど、オマケがつくと「1+3+5+7」になったり「1+3♭+5」になったりと構造が変化しちゃうんです。

Key=Cつまり、ドを基準にした1234567を例に解説していきます!

正直なところ、これは丸暗記するのが早いので数をこなしながら覚えましょう!

Maj, M(メジャー)

これまでやってきた「C」や「A」という基本コードは実は「Maj」が省略された「メジャーコード」と呼ばれています。

表記M / Maj
※基本的に省略される
読み方メジャー
構成音1 + 3 + 5
ルート音1
(例)C読み:シーメジャー
構成:ド + ミ + ソ
(例)A読み:エーメジャー
構成:ラ + ド# + ミ

m, – (マイナー)

暗い音と言われるやつです。これは3音目を半音下げます。

表記m / –
読み方マイナー
構成音1 + 3♭ + 5
ルート音1
(例)Cm読み:シーマイナー
構成:ド + ミ♭ + ソ
(例)Am読み:エーマイナー
構成:ラ + ド + ミ
おまけTIPS③の音を半音さげるだけでマイナーコードの悲しい雰囲気になります。ちょっと変えるだけでコードの雰囲気を180度変えてしまう超繊細な音なんです。こんな繊細な音を①⑤よりも大きな音量で、③が目立つような音量で出しちゃうと「ここはマイナーだぞ!オラオラ!」という雰囲気がでちゃって台無し。
基本原則として、③の音量は①⑤に比べて小さくしてあげましょう。コーラス隊がなんとなくハモらないときは③の音量が大きすぎるかも??①が小さすぎるかも?

7 / 7th(セブンス)

Cメジャーに7音目が追加される4音のコードです。

※ちょっとややこしいけれど7音目は最初から♭がつきます。「7音目はクセが強いんじゃあ」で覚えてください。

表記7 / 7th
読み方セブンス
構成音1 + 3 + 5 + 7♭
ルート音1
(例)C7読み:シーセブンス
構成:ド + ミ + ソ + シ♭
(例)A7読み:エーセブンス
構成:ラ + ド# + ミ + ソ

M7 / Maj7 / △7(メジャーセブンス)

Cメジャーに7音目が追加される4音のコードです。さきほども学んだように「7音目はクセが強いんじゃあ」なので本来は♭がつくの で す が、「Maj7」になることで7♭→7に変わります。

表記M7 / Maj7 / △7
読み方メジャーセブンス
構成音1 + 3 + 5 + 7
ルート音1
(例)C△7読み:シーメジャーセブンス
構成:ド + ミ + ソ + シ
(例)AM7読み:エーメジャーセブンス
構成:ラ + ド# + ミ + ソ#

m7(マイナーセブンス)

だんだんややこしくなってきました。考え方としてはm + 7thです。
マイナーコードの「1+3♭+5」に、7thを加えたものです。もちろん7thはクセが強いので7♭になります。

表記m7 / -7
読み方マイナーセブンス
構成音1 + 3♭ + 5 + 7♭
ルート音1
(例)Cm7読み:シーマイナーセブンス
構成:ド + ミ♭ + ソ + シ♭
(例)A-7読み:エーマイナーセブンス
構成:ラ + ド + ミ + ソ

sus4(サスフォー)

3音目がサスペンド(上に吊るす)されたコードです。3音目が吊り上げられて半音が上がっちゃいます。

とっても不安定な音なので、sus4があると次の和音はだいたいsus4が取れたメジャーコードになります。
例えばCsus4の後はCになることが多いです。この進行はとっても気持ちが良いので実際に弾いてみてください🙆‍♂️ね?気持ち良いでしょ?

表記sus4
読み方サスフォー
構成音1 + 4 + 5
ルート音1
(例)Csus4読み:シーサスフォー
構成:ド + ファ + ソ
(例)Asus4読み:エーサスフォー
構成:ラ + レ + ミ

add9(アドナインス)

みんなお待ちかねのadd9です。9音目を追加する和音です。とってもキラキラした和音なので、曲の最後だったり、ここぞという場所で利用されることが多いです。でも安直な表現にはなってしまうので使いすぎには注意しましょう。

この記事では触れませんが9thとadd9は別物なので注意しましょう。

表記add9
読み方アドナインス
構成音1 + 3 + 5 + 9
ルート音1
(例)Cadd9読み:シーアドナインス
構成:ド + ミ + ソ + レ
(例)Aadd9読み:エーアドナインス
構成:ラ + ド# + ミ + シ

ほかにもいろいろ

ほかにもあります。本来存在すべき音を省略する「omit」、ルート音が変わる「オンコード」など。アカペラではaug、dimあたりもよく見かけますね。

ここまで理解できた方はほかのコードの構成音も調べてみてください!

この章のまとめ

表記構成音読み方
1 + 3 + 5メジャー
m / –1 + 3♭ + 5マイナー
71 + 3 + 5 + 7セブンス
M7 / Maj7 / △71 + 3 + 5 + 7メジャーセブンス
m7 / -71 + 3♭ + 5 + 7♭マイナーセブンス
sus41 + 4 + 5サスフォー
add91 + 3 + 5 + 9アドナインス

【実践】コードの構成音を埋めてみよう

ここまで理解できればコードを見てルートと構成音をしっかりと導き出せるはず。以下の表の「構成音」が何になるか考えてみよう!

問題

表記ヒント構成音
C1 + 3 + 5
Dm1 + 3♭ + 5
E71 + 3 + 5 + 7
F△71 + 3 + 5 + 7
G-71 + 3♭ + 5 + 7♭
Asus41 + 4 + 5
Badd91 + 3 + 5 + 9

答え

表記ヒント構成音
C1 + 3 + 5ド ミ ソ
Dm1 + 3♭ + 5レ ファ ラ
E71 + 3 + 5 + 7ミ ソ# シ レ
F△71 + 3 + 5 + 7ファ ラ ド ミ
G-71 + 3♭ + 5 + 7♭ソ シ♭ レ ファ
Asus41 + 4 + 5ラ レ ミ
Badd91 + 3 + 5 + 9シ レ# ファ# ド#

ここまで読めばキミもコードを理解したと言ってもいいでしょう!

本当はもっともっと奥の深い世界ですが(わたしも知らないことばかり)、ひとまず本記事の情報されあれば、インターネット上に落ちているコード進行表を見ながらアカペラアレンジに挑戦できるし、これまで挫折したコード解説の記事や書籍に再度挑戦できるでしょう。

きっとそこには、音楽的に正しい表現が、難しい言葉がいっぱいでてくるはず。でもこの記事を理解していれば、そんな難しい言葉にも立ち向かえるはず。いや、是非立ち向かってください!

この記事では使わなかった正しい表現達調号、長◯度、音名、階名、固定ド、移動ド、第◯転回形、トニック、ドミナント、サブドミナント、ダイアトニック、転調、移調、テンションコード…などなど

最後に

  • お友達のみんなへ:
    超噛み砕いているというのは前提のもと、誤っている情報があればLINEで教えてください。
  • この記事で挫折した方へ:
    難しいポイントをXの引用ポストで教えてください。今後の解説記事の参考にします。
  • その他知りたいことがある人へ:
    アカペラの用語を解説するアカペディアというコンテンツがあります。アカペディアに載っていない情報があれば解説リクエストをください。
  • ここまで読んだ方へ:
    感想をぜひXで教えてください!励みになります。