アカペラをやりたい中学生・高校生へ!アカペラスタートマニュアル【②練習編】

アカペラをやりたい中学生・高校生へ!アカペラスタートマニュアル【②練習編】

中学生、高校生のみなさんこんにちは!AJP編集部の吉田です!「もっとアカペラを楽しくできるように!」と思いを込めて、様々なアカペラサービスを提供しているKing of Tiny Roomという会社で活動しています。

きっとこの記事を読んでいる中学生・高校生のみなさんは、アカペラがしたいけれどどうしたらよいかわからない…!という方が多いのではないでしょうか。そんなみなさんがアカペラの第一歩を踏み出すための手順をまとめ、記事にしました!ぜひ参考にしてみてくださいね。

  1. 準備編
  2. 練習編(いまココ)
  3. 発表編

音取りをしよう

バンドメンバーが集まって、楽譜も揃ったら、早速「音取り(おととり)」をしよう!
※まだ準備が整っていない方は①準備編を読んで準備しよう!

音取りとは

この音取りというのは、楽譜にある自分のパートの音程と歌詞を確認してメンバー全員で一緒に歌えるようにするための準備のことです。

ピアノやオルガン(スマホのアプリでも可)で音を鳴らしながら自分がどの音程でどの歌詞(シラブル)を発声すればよいのか、どれだけ音を伸ばして、どんなリズムなのか、確認して実際に歌って身体で覚えます。

AJP編集部
AJP編集部

【 アカペラ用語説明 】
楽譜に書かれている「woo」「ha」「uh」「tun」などの歌詞のことを「シラブル」と呼びます。人によってはスキャットと呼んでいます。

楽譜が読める or 読める人が近くにいる

自宅や友人宅、学校、音楽スタジオなどで音取りを進めましょう。自分のパートを何度も何度も歌って覚えます。この自主練習がかなり重要です。

AJP編集部
AJP編集部

【 アカペラ向上テクニック 】
もしも自分のパートの音取りが終わって余裕があったら、ほかのメンバーのパートも音取りしてみよう!ほかのパートの音も覚えておくことで、ハモったときにリズムや歌い方をそろえやすくなります。

楽譜が読めない or 読める人が近くにいない

どうしてもひとりで音取りができない場合は、近くの友人を頼ろう!もしも難しい場合は、バンドメンバーが集合したときにみんなで音取りをしましょう。楽譜が読めなくても、何度も歌って身体で音を覚えよう!

吉田
吉田

私はもともと音楽経験がなく楽譜は読めなかったですが、今では楽譜が読めるし、編曲をやっています。アカペラを続けていると知らない間に楽譜が読めるようになるので今は焦らなくてもOK!まずは歌って楽しもう!

シラブルの読み方

コーラスをやる方は、シラブル(≒コーラスについている歌詞)の読み方に困るかもしれませんので、よく出てくるものは以下の通りご紹介いたします。

ah, aアー
haハー
woo, uh, ooウー
foo, fu, huフー
tuトゥ
tun, tnトゥン
oh, oオー
wowウォー
AJP編集部
AJP編集部

【 アカペラ向上テクニック 】
あくまでも一例で、編曲者によってもっとたくさんのシラブルが出てくることがあります。困ったときは都度メンバー同士でどう歌おうか相談しよう!

メンバー全員で集まって練習

メンバー全員が自分のパートを歌えるようになったら「合わせ練習」をしてみましょう。合わせ練習とは名前の通り、メンバー全員で楽曲を歌うことです。自分のパートが、他のパートと重なるとどうなるのか、本当に楽しいひと時です。

練習日の大きな流れ

メンバーの中に音楽経験がある人がいたら、その人を中心に練習を進めましょう!もしも音楽経験がある人がメンバーにいない場合、友人に頼んで練習のサポートをしてもらうと気持ち的にも楽になりますよ。

練習当日の大きな流れは以下の通りです。この通りに詳しく説明していきます。

  1. 発声練習
  2. 音取り確認(必要な場合)
  3. 合わせ練習
AJP編集部
AJP編集部

【 アカペラメモ 】
1回の練習は1時間30分~2時間程度行われることが多いです。まずは2時間ぐらい予定を合わせて練習してみるとよいかも?

発声練習

すぐにでも歌いたい気持ちを抑えて準備運動をしましょう。喉の傷めないように、しっかりと声が出せるように、発声練習を行いましょう!

発声練習には様々な方法があり、バンドによってもどんな発声練習をするのかは異なります。バンドによっては5分で済ませることもあれば、30分費やすことも。

以下に参考になる動画を載せておきますので、以下の中から自分たちのバンドに合う発声練習を行いましょう。

  1. 発声練習 (ピアノスコア付) / Nigirimeshi4649
  2. 発声練習2 (ピアノスコア付) / Nigirimeshi4649
  3. 【男声用】5分でできる発声練習【VOCAL WARM UP】 / しらスタ【歌唱力向上委員会】
  4. 【女性用】5分でできる発声練習【VOCAL WARM UP】 / しらスタ【歌唱力向上委員会】
  5. 【ボイトレ】男性用 / 歌が上手くなる基礎の発声練習 【カラオケ上達】【ウォーミングアップ】 / connect【ボイトレチャンネル】
  6.  【ボイトレ】女性用 / 歌が上手くなる基礎の発声練習 【カラオケ上達】【ウォーミングアップ】 / connect【ボイトレチャンネル】
吉田
吉田

【 アカペラ向上テクニック 】
私のバンドは①と②の動画を流して、それに合わせてアーやウーで発声をしています。ちなみにしらすたさん、connectの大さんは、どちらもアカペラ経験者で、いまはボイストレーナーとして活躍されています。

合わせ練習

メンバーも揃った。楽譜も揃った。音取りもした。発声練習もした…、ようやく長い時間をかけて準備を整えたので、さあ、みんなで歌いましょう
きっと最初は緊張して声も出ないかもしれませんし、声が震えちゃうかもしれません。上手くハモれないかもしれませんが、そんなの気にせずに楽しくうたおう!

セクションを区切って練習する

とはいえ最初から上手く歌えるなんて奇跡は起きないので、イントロだけ、Aメロだけ、サビだけ、のようにセクションを区切って少しずつ歌って慣れましょう。イントロが歌えるようになったらAメロの練習。Aメロが歌えるようになったらイントロとAメロを繋げて練習…、のように少しずつ積み重ねます。

うたっているときに意識すること

アカペラを上手に歌うためにはたくさんのことを意識して歌わなければなりませんが、最初からたくさん意識するのは難しいので、簡単に意識できることを書いてみました。

  • リズムはバラバラになっていませんか?(メトロノームアプリを使って確認しよう)
  • 音程はあっていますか?(音楽経験者に聞いてみよう!)
  • 楽しく歌えていますか?(表情が暗いと音も暗くなってしまいます)
  • 声はしっかり出ているか(不安や緊張が募るとどうしても声が小さくなってしまいますが、声は大きい方がハモリやすい!)

余裕ができたらこんなことも意識しよう

歌うことになれてきたら、合わせ練習でもう少し意識することを増やしてみよう!

ブレスの位置を決めよう

コーラス隊みんなで、どこでブレス(息継ぎ)をしているのか確認しましょう。ブレスの位置がそろうとコーラスのまとまり感が強くなり、リズムも合いやすくなります。一般的に楽譜にブレス記号をメモしながら進めることが多いです。

ダイナミクスを考えよう

曲の盛り上がりと盛り下がりを決めよう!Aメロはどんな気持ちでどれぐらいの声量で歌ったらよいだろう…?1番サビは?2番サビは?
バンド内で曲のイメージを共有して歌い方をそろえるともっともっとまとまって綺麗に聞こえます。

他のパートを聞こう

自分だけ声が出すぎていないか?リズムがズレていないか?ブレスの位置は合っているか?シラブルは整っているか?ほかのパートを聞くことでよりまとまり感が出てきます。他のパートを聞きながら歌うのは本当に難しいですが、できるようになるとより上達します。

自分たちの歌をきいてみよう

スマホのボイスレコーダーを使って自分たちの歌を録音して、聞いてみましょう。客観的に聞くといろいろな発見があるはず!練習が終わったらその録音を聞きながら家で自主練もできるのでやって損はありません!

さらにステップアップ!

解説動画を見てみよう

ここまで理解できたら、アカペラYouTuberの加藤ぬ。さんが紹介している大学新入生向けの解説動画がきっと理解できるはず!とっても丁寧にまとめられているので動画を見て勉強してみよう!

いろんな演奏動画を見てみよう

YouTubeやTwitterでたくさんのアカペラ動画が公開されているので動画を見て、まじまじと見てみましょう!今まではリスナーとして楽しく見ていた動画も、プレイヤーとして見ると新しい発見があるはず・・・!?

オンライン記事を読んでみよう!

オンラインでアカペラ教育動画を配信しているAcaOn

様々なユーザーの知識が集まる あかぺらぼ (2020年7月現在 正式リリース前)

練習を見学しよう

私が大学生のころはよく他人のバンドの練習を見学して練習方法などを盗んでいました。近くの大学アカペラサークルや好きなバンドに練習を見学させてもらえないか声をかけてみましょう!断られることがあるかもしれませんが、お願いは無料でできるのでやってみよう!

練習場所

放課後の教室、公園、音楽スタジオ、カラオケなどが挙げられます。公園や教室で練習する場合は苦情には気を付けてルールを守るようにしましょう。

講師を呼ぼう

アカペラの指導や講座を開いている会社があるので、そちらに問い合わせみよう!お金はかかってしまいますがプロが練習をサポートしてくれるので、楽しく分かりやすく上達します。

例え A-realize や 私の所属する King of Tiny Room は講師サポートサービスをしています。

練習のあとは「発表」しよう

  1. 準備編
  2. 練習編(いまココ)
  3. 発表編

最後に

困ったときは

実際にアカペラをやってみたけれども壁にぶつかった方、わからないことがある方、保護者のみなさん、学校の先生、全力でサポートいたしますのでKing of Tiny Roomまでお問い合わせください。Twitterをされている方は、私個人アカウントまでDMにてご相談いただいても構いません。

学校の先生へ

私の所属するKing of Tiny Roomではアカペラ教育プロジェクト1.0という活動を行っております。音楽科教育を研究する内田教授を始め、日々教壇に立つ教諭のみなさまたちと協力し、アカペラを授業に活用する教材や指導方法を開発しております。アカペラの活用にご興味のある方は、こちらよりお問い合わせください。

アカペラの普及に興味がある方へ

オンラインアカペラサークルACAPPELLER.JP(以下、AJP)で一緒に活動しませんか。AJPには様々なバックグラウンドを持つアカペラーが多く所属し、興味あるプロジェクトに参加していろいろな形でアカペラを楽しんでいます。
アカペラの普及についてもAJPで積極的に取り組んでいることですので、ぜひみなさんと活動できたらと思います。ご入会お待ちしております!

以上!
アカペラを楽しみましょう!