役割
ホールや広い会場で、マイクを使わない(=生声)で歌うと、どうしても人間が出せる音量に限界があるため後方のお客さんまで声が届かない。そのためライブの際には、マイクで拾った声を音響機材で増幅させて客席まで届ける。
この時、音声の出口となる「メインスピーカー」は客席を向いているが、歌い手はメインスピーカーの後ろ(または横)に立っている。このままだと、お客さんにどんな音が届いているかを歌い手が把握しにくいので歌いづらい。
そのためメインスピーカーとは別に、歌い手に向けて音を出すためのスピーカーが舞台上に何台か設置されており、これらはモニタースピーカーと呼ばれる。歌い手はこのモニタースピーカーから出る自分たちの声を聴きながら歌い方を調整する。
ライブや映像でステージを観たことがある人はピンと来るかもしれない。そう、ステージの前の方にいくつか置いてある箱のようなアレがモニタースピーカー。アカペラじゃないライブでも普通に使われている。
気を付けよう!
モニタースピーカーにマイクを向けるといわゆる「ハウリング」が発生してしまう!
モニタースピーカーが発する音を、マイクが拾って、その音をモニタースピーカーが発して、その音をマイクが拾って…とループすることでハウリングが発生する仕組みだ。
ライブに慣れていない方は、MC中に自分が話していないときはふと手を下げてしまいがち。そうすると知らないうちにマイクがモニタースピーカーの方を向いてしまいハウリングが起こってしまうのだ。
モニタースピーカーにはマイクを向けない。お兄さんとの約束だ!
別名
モニタースピーカーは、自分たちが出した声を自分たちにリターンしてくれるという性質から「返し」とも呼ばれている。
また歌い手の足元に置くような形で設置されるので「フットモニター」「フット」「転がし」という呼び方もある。
単純に「モニター」と呼ぶこともある。