こんにちは!AJP編集部のしげです。
アカペラの歴史をまとめるプロジェクト「Harmory-History(略してハモヒス)」。
今回は、YouTubeチャンネル’PLUS Unison.’の運営や50Fes等各種イベントの企画運営を行なっているりょーたさんにインタビューしてきました!
そのインタビューの内容を2回にわたってお届けします!
第2回の記事では、イベント運営の苦楽や、3月21日に開催予定の50Fes等についてお話を伺いました。
本記事は第1回の記事の続きとなっておりますので、まだお読みでない方はそちらを先にご覧ください!
イベント運営のココが大変…でもやっぱ楽しい
これまで50Fes(ゴーマルフェス)のような大きなイベントを運営してきて、苦労したことはありますか?
50Fes自体、紆余曲折がありました。第一回の50Fesは新宿文化センターで開催されたのですが、当初の目標だった50大学は達成できず、47大学しか集まらなかったんですよね。
47でも十分すごいと思いますが、50大学にこだわっていたんですね。
そうですね。イベント名が50Fesなので、そこは達成したいと思っていました。
実際運営してみていかがでしたか?
残念ながらホールを出演者や観客で埋めきることはできませんでしたが、実際イベントを運営してみて感触は良かったですし、新しい横のつながりもできたので、やってよかったなと思います。でも、全国を巻き込みたいと言っている割に東京だけで盛り上がっている感じがどうなんだろうと運営側で意見が出て、50大学を達成するためには、西日本のアカペラーをもっと巻き込まないといけないと感じました。
そうなんですね!
それで第二回の50Fesは大阪で開催しました。僕らは関東に住んでいますし、これまで関西とのつながりが全くなかったので、大阪開催は本当に大変でした。でも大阪でやるからには、関西圏の大学のアカペラーにたくさん参加してもらわなければいけないので、ジョニーさん(りょーたさんを50Fesの運営に誘った先輩)と2人で車に乗って福岡や関西に赴き、積極的に説明会を開催しました。
それはすごいですね!
あとは全国横断の中で、関西とか九州のサークル長とかと交流をして、つながりを広げました。
ドキュメンタリーになりそうな大変な移動距離ですね(笑)
今思えば映像に残しておくべきでした(笑)
全国横断中の面白いエピソードとかあったりするのでしょうか?
大阪での車中泊で誕生日を迎えました。それほど当時は挨拶回りに力を入れていたんですよね(笑)
なんと!(笑)
でもそれが功を奏したからか、九州勢がバスを貸し切って大阪まで50Fesに参加しに来てくれたり、関東からも何バンドか来てくれて、たくさん集まりました。
バスの貸切はすごいですね…!準備は大変ですけど、それ以上に得るものがあったんですね。
50Fesの良いところは、出演者もお客様として観ることができたり、ワークショップをみんなで受講したり、あとはシャッフルバンドの企画を開催したりして、参加者によってイベントの楽しみ方が異なるようにしたところかと思います。そして、イベントを通じてつながりを広げられるというのは良いところだなと思いますね。
色々な楽しみ方があるのは良いことですよね。
あと今は難しいですけど、第一回、二回の時にはボウリング場を借りてオールナイト企画をしたんですよね(笑)
オールナイトは楽しそうですね(笑)
ボーリングをサークル対抗でやったり、歌うためのステージを設けたり、あとは飲むスペースを作ったり…遠くから参加してくれている人が、その日宿を借りなくても数千円でみんなと夜過ごせるっていうので需要もあって、今考えるとすごく面白い企画だったと思います。
規模といい、中身といい、50Fesはこれまでの学生アカペラシーンの中でも画期的なイベントですよね。結構反響があったのではないでしょうか?
おかげさまで結構な反響がありました。それで第二回の半年後には、ご縁があってお台場合衆国でアカペラー1000人によるフラッシュモブも実現させていただき、それをフジテレビの番組で取り上げてもらったりもしました。
フジテレビにですか…それはすごいですね。
元々50Fesは内輪で完結していたので、一般の方々に認知してもらえるような企画ができたのは自分の中ではとても良い経験でした。
回を重ねるごとにスケールが大きくなってきてますね。
規模感は大切にしていました。元々前年度より規模を大きくしようというポリシーで活動していたこともあり、第三回は鎌倉芸術館で120サークルを巻き込んだ2DAYsのイベントにしました。日本のプログループにも大勢出演していただき、50Fesの集大成というか、その頃に実現できる最大規模のイベントとなったかと思います。
それはすごすぎる…
そんな感じで三回目をいい形で終えることができたので、一度燃え尽きてしまったんですよね。でも僕は心残りがあって、規模を大きくした割には内輪のまま終わってしまったので、より多くの一般の方にアカペラを知ってもらえるよう考える機会をつくりました。そしてこれからは、誰もが出演できるストリート形式のイベントとしてもっと頑張っていこうと決めました。
ストリートなので色んな人にも見てもらえるし、アカペラを始めたばかりの人も出られるしという感じですよね。
そうですね。ショッピングセンターとかだとあまり立ち止まって聴いてくれる人も限られてくると思ったので、みなとみらいとかで、どこを歩いてもアカペラが聴こえてくるステージをたくさん準備しました。そこからは、どんどんステージの規模を拡大していったという感じです。
規模を拡大していく中で、資金面とかスタッフの確保とかって大丈夫だったんですか?
特にスポンサーがついているわけでもなかったので、資金繰りはいつも大変でした(笑)運営費は参加費を集めたり、有難いことにご縁があって個人投資してくれる方もいたりして。スタッフはボランティアでしたが、今や誰もが知るアカペラインフルエンサーのおかのやともかとかも当時スタッフをしてくれていましたね。資金繰りは本当大変でしたが、基本的には妥協しないスタンスでやっていました。
50Fesについての意気込み
いよいよ3月21日に50Fesが開催されますが、何か意気込みとかありますでしょうか。
50Fesは過去にコロナで二度中止にしていて、コロナ一年目の時は開催2週間前に急遽中止したので、キャンセル費がすごかったんですよね…
それは…大変でしたね(汗)
結構苦しかったです。それで、来年リベンジしたいという話をしていたんですけど、結局二年目も実現できなくて。2年間開催できていないので、今の4年生しか50Fesのことを知らないんですよね。なので、今回の50Fesは1~3年生にとっては初めての50Fesですし、失敗はできないというか、みんなにとって大切と思えるイベントにしたいと思っています。開催するだけというのはしたくないので、開催するからには参加者のみんなには何よりアカペラを純粋に楽しんで、全国とのつながりを持ってほしいと思っています。
私にとっても50Fesは今回が初めてなので、たくさんのアカペラーとつながれることを楽しみにしています。
ありがとうございます。このご時世で大規模な開催はリスキーではありますが、妥協はしたくないですし、感染対策を万全に講じて開催できるよう準備しています。2年間できなかった分、それを戻すようなものを。というか、みんなの50Fesに出演したいという想いを削りたくないので、その日一日を精一杯楽しんでもらいたいし、これまで頑張ってきた誰もがが報われる場を作りたいです。
これからのアカペラシーンに期待すること
これからのアカペラシーンにどんなことを期待していますでしょうか?
日本のアカペラの状況は様々な面で海外から遅れていると思っていて、そもそもアカペラ自体の認知がまだまだ少ないことや、カバーの音楽を続けていることも原因として考えられると思っています。
確かに、オリジナル曲をアカペラで歌うグループはまだまだ少ないですよね。
そうですね。例えば、嵐が嵐の曲をアカペラでやるみたいな、そんなアーティストがいれば良いと思っていますね。昔はテレビでしか発信できなかったけど、今はSNSを駆使してTikTokでバズって紅白に出場する人もいるような時代なので、事務所に所属してプロを目指すというプロセスを無理して踏む必要はないと思っています。今だからこそ、アマチュアが広く認知される可能性を秘めていると思っています。
色々な形で、アカペラの良さをより多くの方たちに発信できると良いですよね。
あとは、サークルごとに伝統があるかと思いますが、先輩方が築いてきたものを大切にしつつ、他のサークルから盗めるものはどんどん盗んでもらって、時代の流れにあったオリジナリティを出していって欲しいと思っています。
おわりに
取材にご協力いただいたりょーたさん、ありがとうございました!3月21日に開催される50Fesが盛り上がりますことを心より願っております。
りょーたさんの活動情報は下記のサイトより発信されておりますので、是非ご覧ください!
◆各種リンクはこちら
りょーたさん Twitter
PLUS Unison. Twitter
50Fes Twitter
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