【対談】とある学生アカペラーの思うこと

インタビュー 学生編集部

こんにちは。AJP学生編集部のりさこです。

先月の記事ではアカペラを始めたきっかけについてのアンケート結果をお届けいたしました。

今回は、以下のフォームから「学生編集部の活動に協力したい!」と回答してくださったTさん(匿名)に同編集部のわくと一緒にお話を聞いてきました!(対談はオンラインで行いました。)

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とある学生アカペラーの思うこと

知名度のはなし

りさこ
りさこ

今日はお時間をいただきありがとうございます!
早速なのですが、話したいトークテーマはありますか??

Tさん
Tさん

こちらこそ、ありがとうございます!
そうですね…。
僕がよく考えているのはアカペラーの「知名度」についてですね。

わく
わく

知名度。例えばどんなときに現れるものですか?

Tさん
Tさん

新しくバンドを組みたいって思っても、大会などに出る機会がなかったので、誰も僕の力量を知らないんです。だから、所属先以外の人との新たなバンドを組む機会もないんです…。

わく
わく

誰かの目にとまるにはアクションが必要ですよね。

Tさん
Tさん

そういったアクションの例が、大会に出るとか人のつながりを作るとかになるのかなと思っています。

りさこ
りさこ

では、「有名になりたい」という願望はありますか?

Tさん
Tさん

僕はそんなに思わないですね。
運が良く、良い経験をさせていただくことは多いので別に知名度がなくても楽しんでいます。でも、知名度がなくて困ったことと言えば、新しい場所に誘われる機会が少ないことです。そういうときには大会に出ておけば良かったなと思うこともありますね。僕自身、知り合いは多い方だと思うんですけれど、それはアカペラー的な知名度よりも友達的な感覚で繋がっている部分が強い気がします。

わく
わく

知名度はあって損はないですよね。「知名度が欲しいか」って、「今、お金が欲しいか」っていうのと少し似てる気がします。なくても困らないけれど、もらえたらそれは喜んで欲しいって思いますよね。例え知名度がなくてもこうしてACAPPELLER.JP(以下AJP)などで活動ができてはいるから、演者としての活動ではないけれど、それで満足しています。

りさこ
りさこ

なるほどね。私は正直言うと、最初は、いろいろな人とアカペラをしたいという思いと、自分が高校生の頃から憧れていた「憧れられる存在」に自分もなりたいと思っていました。どうやったらそうなれるか考えるとTさんもおっしゃってたように大会に出場することなのかな、と。なかなか思うような結果が出ず、葛藤もあったけれど、それ以外の楽しみ方も知るようになり気にしなくなりました。セッション企画に積極的に参加することで「いろいろな人とアカペラをしたい」っていう欲求は満たせるし、出会いもありました。

何の違和感もない世界

りさこ
りさこ

では、こうした環境が現状ある中で、皆が何の違和感もなくアカペラを楽しめるようになるには何が必要なんでしょうか?

Tさん
Tさん

やはり、区分をなくすことかなと思います。アカペラって役割分担がはっきりしてると思うんです。例えば「イベンター」。「イベンター」がいないと何も起きない。でも、イベントの開催は誰でもしていいと思うんです。だからもっと自発的に動く方が、楽しくできるようになってくるのではないでしょうか。有名じゃないのに主催ライブをしてはいけないなんていうルールはありません。

わく
わく

それに関して言うと、最近のリモート大合唱企画など、知名度が高くなくてもしたければして良いと思うし、それが受け入れられる態勢ができたらいいですよね。僕も、先日リモート企画をしましたが「2年生がでしゃばってるな」って思われるのは心配でした。「誰でもできるよ」っていう雰囲気が出てくると、また違ってくるのかなと思います。

りさこ
りさこ

「誰でもできるよ」っていう雰囲気が欲しいのはとても共感します。私も、実際にこの編集部を立ち上げるにあたって第三者の目を気にしてなかなか踏み切れずにいたところ、周りの方々からの声がけや技術的な面でもサポートをしてくださり今に至っています。「とりあえず、やってみたいことをやってみなよ!」と背中を押してくれたような感じ。AJPには「誰でもできる」ということを称賛し、それを応援してくれる体制があるなと実感しました。

わく
わく

確かに。そういうのがあるから今AJPにのめり込んでるかもしれないですね。ですが、AJPが「誰でも企画を思いついて実施できる」という団体であると仮定しても、その知名度は低いと思っています。企画や運営のしやすさは入ってみないとわからない感じがある気がしていて。そこをオープンにしていきたいな〜とは思いますけど、またそれは団体の方針とも異なってくる気もして…(笑)とにかく、いろいろなところで「誰でもできるよ」という雰囲気を持った場所、団体が増えてきたら良いですよね。

Tさん
Tさん

確かにそうですね。僕が、そのような雰囲気を作るために何かしていることは特にないのですが…僕は、AJPという団体に所属するお2人とは全く対局で、何かに所属していないと知識をつけられないとは思ってないんです。所属に関わらず、会った人全員から知識をもらおうと思っていて。僕の頭の中では、全部自力でやるのは無理なんです。

わく
わく

自分にその知識がなくても、所属がなくても、自分からサポートを受けつつやっていけばできる、ということですよね。

Tさん
Tさん

そうですね。あと、最近、広く人と付き合って、繋がりを大事にするようにしています。その相手の知名度に関わらず。「これできる?」って言われたら大体応じます。有名な人に誘われたら嬉しいですけど、そこで対応を変えたくないですよね。知名度の有無で対応を変えられるのは自分も嫌なので。

人との関わりを求めるわけ

りさこ
りさこ

やはりそうした関わりを求める根底には「その人たちと一緒にアカペラをしたい」という思いがあるのでしょうか?

Tさん
Tさん

うーん、どうなんでしょう。僕は、以前お手伝いしたあるイベントの打ち上げがとても楽しくて。「あ、こういう場は好きだな」と感じ、それを作ることができたら別にアカペラができなくても楽しいじゃんと思って、いろいろな人と関わるようになりました。それがすごく楽しいんです!もし「アカペラをやるため」だけにつながりを求めていたら、多分僕は続けられてないです。実際、今はそんなにアカペラをできてないので。

りさこ
りさこ

そうなんですね。そのような関わり方もあるんですね。興味深いです!新鮮です!

Tさん
Tさん

笑笑。もちろん、「大会で優勝したい!」のような思いはありますけど、アカペラしかしないと嫌だっていう感じではないですね。ずっとアカペラのこと考えてたら疲れちゃうじゃないですか。飲み会とかでずっとアカペラの話されたら飽きちゃいますよ(笑)。ちょっと他の話もできる人と一緒の方が面白いですね。

知名度が必要な世界

りさこ
りさこ

そのような思いを抱いていらっしゃる中で改めてお伺いますが、やはり問題意識として知名度は気になりますか?

Tさん
Tさん

そうですね…知名度がないといけない世界っておかしくないですか。いけないわけではないけれど、「知名度がないといけないのかな」って感じる人は多いと思うんです。アカペラ界が伸びなくなってしまうと思います。知名度ないとダメかもって思ったら動けないですしね。そうしたら世界が変わらないですよね。だからそれはすでにある程度の知名度を持っている人たちが工夫して欲しいし、こっちもこっちでうまいことやれたらなと。

わく
わく

最終的にアカペラ界がどのような状況になって欲しいなど、思いはありますか?

Tさん
Tさん

希望ですよね。抽象的ですが、もっと勢いが欲しいですよね。ずっと足踏みしているというか。時代が時代で、アカペラがあまり発見されていなかった頃なのかもしれませんが、昔の「ハモネプ」とかは出演者にパワーがありません?今のアカペラーもとても上手いし、インフルエンサーの方もたくさんいらっしゃいますが、パワーはないなと思います。だからもっと勢いが欲しいです。

アカペラ界に勢いが欲しい

わく
わく

なるほど。勢いってどうしたらつくんですかね。皆が自分のやりたいことをできるような状況になるとか?

Tさん
Tさん

皆が自分のやりたいことを100できるのは難しいと思います…。やはりできないことはどうしても出てきてしましますし…。どうしたら勢いがつくんでしょうね…うーん、やはり外の世界ともっと関わる。アカペラ以外の世界。僕は、アカペラ以外に、楽器も面白いから触ることをやめていないですし。例えばですが、軽音の友達とコラボして共催ライブやるとか。アカペラ以外の世界が見れますよね。「あ、軽音のライブ、こういうノリなんだ。これ、アカペラにも持ち込んだら面白そうだな!」とか。あとは、力がある人が道を作ってあげることくらいじゃないですかね。引っ張っていくというか。今はこう、横に手を繋いでいる感じがします。だからもっと上に引き上げる人が欲しいです。芋づる方式でどんどん引っ張り上げていく環境がもっと欲しいですね。

りさこ
りさこ

なるほどな、と思いつつ、結局は知ってもらうことが必要なんですね…。

Tさん
Tさん

今はコロナでリモートアカペラくらいしかないですよね…。これがまた戻れば、例えば同期ライブにOBバンドをゲストで呼ぶなどして、そこで知ってもらう機会を設けるとか。とは言え、現状、すでにあるイベントにおんぶに抱っこですよね。自分でやるという選択肢はほぼない。別に運営の知識がなくても、やりようによってはサポート体制は整っていると思うので全然できると思います。

学生として求める団体

りさこ
りさこ

では、最後に改めて「とある学生アカペラーの思うこと」というタイトルで何か触れておきたいことはありますか?

Tさん
Tさん

そうですね。アカペラ界のトップの団体や全日本を名乗る団体が多いなと思います…。結局どこの意見を聞いたらいいのかと、学生的には思ってしまいますね。かと言って特定の団体に従わなければならないルールもないですし。全国の大学アカペラサークルの幹部とともに作った団体というわけでもないじゃないですか。

わく
わく

確かに、中にはどういう活動をしてるのかよく見えてこない団体もありますよね。やはりそのような大きな団体はあった方がいいのでしょうか?

Tさん
Tさん

あった方がいいと思います。しっかりとした大きな確立したものが。芯があって欲しいです。ここを信じておけば問題ないですというものが、学生としては欲しいですよね.。

りさこ
りさこ

確かにそう思います。特にこのコロナ禍で活動が制限される中、大学の方針の下では、全くアカペラができない学生も少なくないはずです。信頼と実績のある大きな組織が必要だなと感じます。

最後に

雑談も含め約1時間半、3人で楽しく、そして頭を使いながらの対談でした。

実際に学生間でこのような話をすることは初めてに等しく、非常に新鮮であったと同時に新たな視点を知ることができ、大変おもしろかったです。

アカペラに限らず、深く掘り下げれば掘り下げるほど芽生えてくる問題意識はどこにでも存在すると思います。日頃感じている疑問や違和感を正面からぶつけ合うことで、より良い環境づくりにつながっていくのではないかと、改めて実感した1時間半でした。

これを読んでくださっているあなたとも、ぜひ、語り合えたらと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

この学生編集部は「学生アカペラーのみんなと作り上げる」をコンセプトに活動しております。

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